三鷹駅南口 (武蔵野市、吉祥寺)、とある税理士事務所職員の日常 税金・税法

ビットコインの分裂/分岐

2017年07月20日  
JR中央線三鷹駅、吉祥寺の税理士事務所、
宮内会計事務所に勤める税理士の卵です。

先月の頭から1か月くらいをかけて
4回+1回で説明をしてきた
ビットコインについて、大きな動きがありました。

以前から噂されていた8月1日の「ビットコインの分裂」。

「分裂」ではなくて、もう少しニュアンスとしては穏やかな
「分岐」という表記も使われていますけれども、
これは要するに、以前のエントリでビットコインというのが
ネット上で分散されている「元帳」であると書いた、
その「元帳」が記入の途中で2つ以上に分かれてしまう、
そういうことなのだと考えていただけばいいかと思います。

ビットコインが使っているブロックチェーン技術というのは
基本、運営ルールの変更などで複数の「元帳」が
できてしまったとしても結局それぞれは統合されて
残るのは1つの「元帳」だけになるというものでした。

しかし、8月1日に発生が予想されているのは、
ビットコインが発明されて以来初めてと言われる
運用ルールの大規模な分岐だということ。

それ故に、今回別れた「元帳」は統合されること無く
そのまま分岐されたまま、それぞれに別の
独立された「元帳」として管理が進んでいくという
ことになるだろうとされているのですけれど……

それぞれのルールを支持する層の対立を
調停する中央管理者がそもそも存在しない、
というビットコインの大きな特徴の1つが
裏目に出た部分も、あるのかもしれません。

この辺りの経緯は、少し専門的な内容ですが、
「bitcoin news(ビットコインニュース)」の
以下のコラムにかなり丁寧に書かれていますので、
興味があるという方は貼り付けたURLのリンク先を
読んでみるというのもいいかもしれません。

「「ビットコイン分裂」の真相と深層」 山﨑大輔

日本国内の仮想通貨交換業者の団体である
日本仮想通貨事業者協会(JCBA)は
この動きを受けて対策を練っていたのですが、
結局、各仮想通貨取引所がその時期において
営業を続けた場合に起こり得る混乱を回避すべく、
8月1日午前0時よりビットコインに関する
受け入れ及び引出に関連する取引を全面的に
停止とすることを7月18日に発表しました。

そのリリース画面のスクリーンショットを貼ります。


8月1日に予期されるビットコイン分岐危機に向けた対応について

こちらもリンクを設定しておきましたので、
よろしければご一読いただければと思います。

ここで停止されるのはあくまでビットコインに
関係するサービスの受付だけであって、
それ以外の仮想通貨などのサービスは
通常通りに営業されているとのこと。

また、この取引受付の停止がいつまで続くかは
明確にされていませんが、仮に混乱が収まり
取引が再開された時に、保有していたビットコインの
データが無事に新しい「元帳」に引き継がれて
いた場合にはその引出の依頼には可能な限り
応じる予定だとアナウンスされていますけれども、
一方で、コインの売買を継続しない可能性も
残されることには留意してほしいともされています。

損を承知で、いま現在保有しているビットコインを
円などの法定通貨もしくは他の仮想通貨に換えるか、
それともリスクを承知でそのまま保持し続けるか、
そこの判断は自己責任ということになりますが、
難しい判断を迫られることになっていますね。

ただ、私は個人的には、仮想通貨事業者協会の
「顧客資産を可能な限り保護するために」
今回の措置を採ることを選んだという姿勢には、
全面的に賛成であり、支持したいと思っています。

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BTCに関する個人的、感覚的な認識 補足

2017年07月06日  
JR中央線三鷹駅、吉祥寺の税理士事務所、
宮内会計事務所に勤める税理士の卵です。

資金決済法や消費税法の改正など、
ようやく法的な整備が始まったかと
興味深く状況を見させていただいている、
ビットコイン(BTC)を始めとする仮想通貨に
関するあれこれにつき私が理解している内容を
先月、4回に分けてここに採り上げました。

その際に書き漏らしていたことを今回は、
簡単に書いておきたいと思います。

改正資金決済法を受けて消費税法上、
仮想通貨の売買は「支払手段」の譲渡として
消費税及び地方消費税の非課税取引となりました。

その改正を踏まえた上で、ではBTC 等について
会計基準がどうなっているのかというと……

今年4月18日に企業会計基準委員会が発表した
審議事項に関するペーパーを読んだ限りでは、
速やかに基準を作成する必要を認めつつも、
仮想通貨に関しては国際的な会計基準も
まだ存在しないことから継続して検討すべき
課題だという位置付けにとどまっているようです。

一応、この7月か8月には議論の叩き台となるような
公開草案を公表したいとされていましたが、
進捗具合は今、どうなっているのでしょうか。

いずれにしても最終的にはどこかで
きちんとした基準が出るでしょうけれど、
現時点で実務的には、BS上に取得原価で
表示しておくしかないかなという感じで、
相場の変化による損益はこれを売却した時に
認識すればいいのだろう、と思えます。

ここで気になるのが売却時の原価ですが、
ここは有価証券がそうしているように
移動平均法を使って1BTC あたりの単価を
計算するというのが無難な処理でしょう。

BTCにはレバレッジをかけての取引もありますが、
そこは通常のFXや先物の処理に準じて
仕訳を切っておけばいいのではないでしょうか。

期末に時価評価をすべきかどうかについては、
税法上「支払手段」として扱われるのであれば
必要が無いようにも思えますけれども、
市場が存在し、換金することが可能であるという
BTC の性格を考えれば時価評価を
しなければいけないような気もしてきます。

この辺りは、今後、国税庁側がどうしてくるのか、
法人税法や所得税法がどう改正されるのか、
それ次第だというのが正直なところです。

以上、すっかり書き忘れてしまっていた
BTC に関する会計処理の話でした。

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BTCに関する個人的、感覚的な認識 4

2017年06月24日  
JR中央線三鷹駅、吉祥寺の税理士事務所、
宮内会計事務所に勤める税理士の卵です。

資金決済法の改正を受けて、
ビットコイン(BTC)を始めとする
仮想通貨の消費税上の扱いが
「支払手段」として非課税となる旨の
改正が行われたということは、
前回の記事で書かせていただきました。

つまり、世の中は仮想通貨の決済手段としての
特性、有効性に注目して動いているのでしょうか。

ここで、三菱東京UFJ銀行が独自の仮想通貨
MUFGコインの発行を考えているという
ニュースを思い出す人もいるかもしれませんが、
あれはこれとはまた少し事情が違うようなので、
単純に一括りにしてはいけないかもしれません。

さて、そのように決済手段としての側面に
脚光が当たりつつあるように思える BTC ですが、
一方で、今の時点において最も熱いのは、
BTC の価格が非固定で変動幅が大きいことから
生じている投機対象としての側面でしょう。

4月1日施行の資金決済法の改正で
仮想通貨取引所が届出制になったことにより、
国内での BTC 取引の安心性・信頼性が増し、
また、2010年の東京オリンピックに向けて
インバウンドの旅行者を取り込んで行こうとして
BTC での決済ができるようになっていく
会社、店舗も増えて行くだろうと推測できます。

即ち BTC にはこれから大きな成長が
見込まれる、期待されるということです。

そのような分野に資金が流入して行くというのは
経済の動きとしてはまっとうで理解できることであり、
結果として BTC の価格は上昇傾向となって、
それが更なる投機マネーの流入を呼ぶことになる。

しばしば広告やコラム等で仮想通貨を使った
資金運用で大きな利益をなどというような
誘い文句を目にすることがありますけれども、
法律的には「支払手段」ということになったとして、
現実にはまだまだ「投機手段」というような
色合いが濃いのが BTC 等の仮想通貨でしょう。

資金決済法の改正はその傾向を後押しした、
と言ってしまうこともできるかもしれません。

2014年のマウントゴックス社の破綻以来
冷え込んでしまっていた日本での BTC 熱は
昨年くらいからまた再燃していますしね。

そのマウントゴックス事件で損なわれたのは
あくまで仮想通貨取引所への信頼なのであって
BTC の信頼性そのものが損なわれたわけでは
無いと考えれば、改正資金決済法が取引所を
届出制にして規制の網をかけたことによって
同様の問題が発生するリスクが低下したならば、
資金投入を躊躇させる1つの大きな要因が
取り除かれたということにもなりますよね。

そうやって取引市場が活性化していく中で、
仮想通貨というものの持つ可能性に期待して
交換レートの相場が上昇傾向にあるというのは
理解できない話では無いのですけれども、
本質的には仮想通貨は「支払手段」なのだと
いうことを前提にするとしたら現在の投機主体の
状況は望ましいとは言えなさそうですが……

ただ、この動きはいつまでも続きはしない
という見方をしている人も多くいらっしゃいますし、
この辺りは素人の私には何とも言えません。

BTC はそもそもその発行量に上限がありますし、
市場の健全な調整力というものを信じるならば、
価格はやがて適正値といえる一定の水準で
落ち着くようになるはずだということになるでしょう。

それは、おそらく全世界的な意味で。

そうして相場がひとたび安定してしまえば BTC の
投資・投機対象としての魅力は低下するでしょうし、
平行して決済方法としての利用が増えれば、
そこで初めて BTC は「支払手段」になったのだと
言えるのではないかというのが、私の感じていること。


以上、BTC を始めとする仮想通貨について
現時点で私が思っていること感じていること等を
4回に分けて書いてきたわけですけれども、
なにぶん自分の中でまとまっていないところも多く、
内容には、未整理で意味の分かりにくい
箇所もいくつもあったかもしれません。

その反省もありつつ、この仮想通貨に関する問題は
今後も興味を持って色々と調べる予定なので、
何かお知らせしたいこと、説明したいことがあれば、
随時、このブログに書いて行きたいと思っています。

最後に、過去3回分のエントリーへのリンクを
参考までにということで下に貼っておきます。

BTCに関する個人的、感覚的な認識 1

BTCに関する個人的、感覚的な認識 2

BTCに関する個人的、感覚的な認識 3


ただ、以前にも書いたように、これ等はあくまでも
金融的なこと、投機関係のことを専門としない
門外漢な私が自分の知識内で思った、感じたことを
書いてみた文章ですので、その内容には
誤りが含まれている可能性が否定できません。

気になったところは、より専門性の高いサイト等で
確認をしていただけますことをお願いいたします。

それを踏まえてお読みいただければ、幸いです。

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BTCに関する個人的、感覚的な認識 3

2017年06月16日  
JR中央線三鷹駅、吉祥寺の税理士事務所、
宮内会計事務所に勤める税理士の卵です。

これまでここここの2回に分けて
ビットコイン(BTC)の大きな特徴として
もっぱら語られている3つの項目、
中央管理者が不存在であること、
決済時の手数料が格安(無料)なこと、
発行上限枚数が決められていること、
を簡単に説明してきました。

もちろん、あの短い文章だけでBTCについて
しっかりとした説明ができたとは言いませんが、
システム的なことをいつまでも書いていても
仕方がないので、話を進めたいと思います。

会計や税法での BTC の扱いを考えるには、
そもそも BTC がどのようなものだと
分類されるのかが問題となってきます。

BTC については「通貨」であるという説に始まり、
「自由通貨」だったり「有価証券」だったり、
「銀行預金相当」という考え方もあって
どれが正解ということがはっきりと言いかねる
というのが正直なところではあるのですが……

ここで1つ大きなヒントになるであろうと思えるのが、
今年の7月1日以後に行われる取引から
適用される消費税法の改正内容になるでしょう。

従来の仮想通貨の売買は消費税の課税対象、
つまり消費税のかかる取引とされていましたから、
そこから想像するに、課税当局側としては
BTC を始めとする仮想通貨は価値ある資産であり
「通貨」や「銀行預金」と同様の課税対象外取引では
無いと考えていたということになります。

それが、7月1日からは非課税の扱いに変わるのです。

消費税法における非課税取引については
2012年の2月にこのブログでも説明していますが、
① 「国内において」
② 「事業者が事業として」
③ 「対価を得て」
④ 「行われた資産の譲渡等」

という4要件に該当するものは消費税が課税され、
社会福祉政策的な目的や、そもそもの消費税の
考え方に合わないからという理由で限定的に
非課税となる項目が挙げられる構造になっています。

その限定列挙項目のうち、では BTC は一体
どれに該当するのだと言えるのでしょうか。

これはそれぞれの項目を検討して行くだけでも
幾つかのパターンが思いつくわけですけれども、
昨年12月(今年の4月施行)の資金決済法の改正で
仮想通貨は支払い手段の1つであるとなったことを
考えて行くと、正解はどうなんだろうな、と思うわけです。

そこで、財務省のHP を調べてみました。

今年の3月31日に公布された政令のうち、
「消費税法施行令の一部を改正する政令」
これに該当することになりますね。

その「要綱」と「新旧対照表」へのリンクを貼ります。

要綱 (PDF

新旧対照表 (PDF


このうちの要綱を読んでみると、今回の改正が
「資金決済に関する法律」(資金決済法)の改正を
受けて行われたことがはっきりと書いてあります。

ちなみに、G7各国で仮想通貨に消費税を
課しているのが日本だけであるということも
改正の背景にはあるのではないかという話も
数ヶ所で書かれているのを見たのですけれど、
ここについては、まだ裏は取っていないので
そこの判断は保留とさせていただいておきます。

さて、ここで注目すべきなのは、改正後の施行令で
仮想通貨に関する規定が挿入された箇所が
「支払手段その他これに類するもの」であるということ。

やはり、「支払手段」 という扱いなのですね。

まあ、今回の改正に至る流れから考えても、
それが一番無理のないところだと言えるでしょう。

これはあくまでも消費税法上の規程ですけれども、
今後、これが例えば法人税法や所得税法、
相続税法などにも影響を及ぼしていくだろうな、
というのは想像に難くないところです。

例えば法人の事業年度終了の時点において
時価評価をするべきなのかどうかという疑問。

そして、そもそも複数存在している取引所が
それぞれの価格設定をしている仮想通貨の
「時価」 はどう求めるべきなのかという疑問。

後者については、相続や贈与が発生した時の
財産評価をどうすべきかということにも通じます。

今後の法改正の動向に注目せねばなりません。

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BTCに関する個人的、感覚的な認識 2

2017年06月10日  
JR中央線三鷹駅、吉祥寺の税理士事務所、
宮内会計事務所に勤める税理士の卵です。

ビットコイン(BTC)の特徴に
発行、管理している事業者が
存在していないということを
先日に書きましたけれども、
補足して説明するならばそれは、
特定のサーバーやサイトが運営主体と
なっているわけではないということです。

では、BTCで行われた取引は一体全体
どこにどうやって管理・記録されるのか。

ここで使われるのが、データベースを
ネット上で分散処理するシステムである
ブロックチェーンと呼ばれる技術です。

細かいことはさておき単純化して言うと、
これは、遡及的な改変ができない記録を
時系列順に積み重ねていくというもので
改竄が困難で安全性が高いとされています。

言い換えれば、2者間で行われた BTC に関する
全ての取引を検証可能な形で記録する「元帳」です。

「元帳」という表現が分かりにくいかもしれないので
敢えて誤解を恐れずに言い換えるとしたならば、
「小遣い帳」的なものと思ってもいいかもしれません。

そしてこのネット上でオープンにされている
元帳こそがつまりBTCの管理台帳で、
ここに、どのアカウントがいくらのBTCを所有し、
いつ、どこからどこにBTCが移転されたかが
随時記録されていくというわけです。

全世界のネット端末が一斉にダウンして
そのデータが致命的に破損でもしない限りは、
BTC も、そのブロックチェーンも、失われない、
ということだと私は解釈していますが、
その認識は大筋間違っていない、はず。

なお、ここでのアカウントの所有者に関しては
秘密鍵によって暗号化されていますので、
その「元帳」がオープンにされているからといって
個人情報の特定などはできないとされています。

逆にオープンにされていることは改竄などの
不正行為が行いにくいことを意味しますから、
むしろ BTC の安全性にプラスであると言えます。


さて、BTC については、送金時の手数料について、
格安であるとか無料であるとか言われています。

この辺はきちんと説明しようとすると長くなりますし、
ちょっとややこしい話にもなってしまうので
ここでは割愛させていただくことにします。

BTC を使った送金の手数料をいくらに設定するかは、
実は完全に個人の任意となっているのですが、
簡単に言えば、手数料の多い取引から優先して
承認されていくのが通常なので、これを無料にすると
実際の送金が行われるまでに日数がかかることが多い、
ということだけ認識していただけば、いいと思います。

改正資金決済法に定められた登録をおこなった
仮想通貨取引所(交換所)においては、
最初から最低送金手数料を設定しているところも
多いようですが、これは取引所の取り分もあるでしょう。


BTC の特徴として、ここまでの2つに加えてもう1つ、
そのコインの量に最初から上限が2,100万枚と
定められているということが、挙げられます。

計算上は2140年ごろに上限に達するようですが、
特定の者が任意に、恣意的に流通量を調整できない、
つまり相場の操作、介入をすることができない
ということは、中央銀行などの発行する法定通貨との
かなり大きな違いであると言っていいでしょう。


以上、非常にざっくりとしたものではありますけれども、
2回に分けて BTC についてよく言われている
3つの大きな特徴について書いてみました。

次回以降は、BTC と会計や税法について
ちょっとだけ考えてみたいと思います。

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BTCに関する個人的、感覚的な認識 1

2017年06月02日  
JR中央線三鷹駅、吉祥寺の税理士事務所、
宮内会計事務所に勤める税理士の卵です。

先月末に、改正資金決済法の施行を
受ける形でLCCのピーチがその決済に
ビットコイン(以下、BTC)を全面導入する
という話をこのブログに書いたことがあります。

その際に私は、仮想通貨、特にその資金流入量の
約9割近くをも占有しているBTCについて、
その特徴などを書くことは専門家では無いので
避けておきたい旨を書いたのですけれども、
それでも説明をしてほしいという声がありましたので、
私の知っている範囲で、簡単に書いてみることにします。

ただし、予防線を張るようで申し訳ありませんが、
あくまでも金融的なこと、投機関係のことを専門としない
門外漢が自分の知識内で書くことに過ぎませんので、
今回の記述内容には誤りが含まれる可能性があります。

ここを読んで興味を持ったという人は、
より詳しく丁寧に、かつ正確な解説をしている
専門家のサイト等を参照してください。

また、記載内容にある誤りを発見された場合は、
コメント等で教えていただけましたら助かります。

まず、BTCというものの持つ大きな特徴としては、
先にも書いたように、中央銀行などが発行している
通常の通貨ではない存在だというだけではなく、
発行などを管理をしている特定の者が
もともと存在しない、ということがあります。

そもそも2008年にネット上に発表した論文で
BTCの基礎概念を提唱しその開発をした
サトシ・ナカモトという人物の正体も謎であり、
本名では無くて偽名であろうと言われていますし、
この人こそがナカモトだろうと言われた人物や、
近年では自分こそがナカモトであると名乗り出た人も
いるのですけれども、未だ確定的ではないようです。

BTC の誕生に一番寄与したのは誰かと言われれば
このナカモトなる人物だということになるでしょうが、
彼もあくまで提唱者であり初期開発者の1人なだけで
実際の管理に責任を負っているわけではありません。

そしてまた、BTC は現実のマテリアルとしての
貨幣や紙幣を持たないデータだけの存在なので、
実際に手に取って確認できるようなものである、
というような裏付けも持っていないことになります。

ナカモトの提唱した内容に従って開発され
運用が始められることとなったBTCは、
言ってみれば、その運用や利用に関わっている
多くの人々がネット上で共有している価値観、
とでも言うべきものだというのが私が現時点で
感覚的に思っていることになります。

その価値観を共有する人の絶対数が増えれば、
それだけ BTC に対する価値の裏付けが増え、
その所有や利用に対するリスクが軽減する。

BTC とはそういう存在だという私のこの認識が
即ち正解だということでは決して無くて、
あくまでも個人的、私的な印象論ですから、
ここは、色々と人によって異論があるでしょう。

ただし、BTC についてはそこに係る人の全員が
その価値を信じそれを共有しているからこそ
取引が成り立つということは、疑いはないと思えます。

その価値認識が、決済手段としてのBTCなのか
投資・投機対象としてのBTCなのかというのは、
まだまだ現在は後者の方がほとんどであって、
その意味では「仮想通貨」というよりは
株式やデリバティブ商品に投資をするのと
類似のものであるというようにも言えるでしょう。

ならば BTC は「共有された価値観」というよりは、
むしろ「価値のある情報」という資産なのだと
いう解釈も成り立ちますし、実際、そういう説を
支持されている方も多くいらっしゃるようです。

この、BTC とはそもそもどういうものなのか、
という論点は、その課税上の取扱いを
考える際にも重要になってくることになります。

ちょっと文章が長くなってしまったので、
その他の BTC の持つ特徴その他の話は
また日を改めて書かせていただくことにして、
今回は、ここで終わりとさせていただきます。

カテゴリ : 税金・税法
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改正資金決済法の施行を受けて

2017年05月25日  
JR中央線三鷹駅、吉祥寺の税理士事務所、
宮内会計事務所に勤める税理士の卵です。

22日付のネットニュースで、日本における
格安航空会社(LCC)の嚆矢であるピーチが
ビットコインを活用した直接決済サービスを
12月末までに導入するという記事を読みました。

もともと関心があったり、関係者だったりしない人は
意外とご存じないようなのですが、今年の4月1日に
改正資金決済法というものが施行されています。

これは通称「仮想通貨法」とも呼ばれているもので、
その名前からも分かるように、これまでは法律が
追いついていなかった仮想通貨について、
規制を加え金融庁が監督しようという意図で
改正が行われたのだと思っていただいて結構です。

今回の改正でビットコイン等の仮想通貨を売買する
仮想通貨交換事業者が登録制となったことで
信頼性や安定性が増すことになったとも言え、
その為、今後は仮想通貨での決済への対応が
広がることになるのではないか、ということが、
予想されていた中での、今回の報道です。

今後、ピーチ以外にもこの動きに追随する会社が
出てくることは容易に想像ができるわけで、
2014年のマウントゴックス社の破綻以来
すっかり低迷していた日本での仮想通貨利用に
大きな後押しになりそうな動きだと言えましょう。

中央銀行が発行することで国家が後ろ盾となる、
つまり特定の国家が価値の保障をすることで
ユーザーの信頼を得て流通するのが法定通貨。

一方、(簡単に言えば)国家では無くて
発行事業者が価値保障をするのが、
ゲーム内通貨や各種ショップが行っている
付加ポイント制度だと言えるでしょう。

それ等とは違い、ビットコイン等は同じ仮想通貨でも
特定の管理者が存在しないというのが特徴の1つで、
ネット上で分散処理、管理されているのですけれど、
この辺を語りだすとひどく長くなってしまいますし、
基本、この関係の専門家では無く、自分自身も
様々なサイトや本から得た情報しか持っていない私が
書くことには率直に言って無理が色々とあります。

ですので、ビットコインのそもそもの成り立ちや
そのシステム、いまに至るまでの経緯といったことは
このブログには書きません……というか、書けません。

ネットで検索していただけば、分かりやすく、詳しく、
その辺りを解説してくださっているサイトが
複数ヒットしてきますので、申し訳ありませんが、
そちらをご参照いただければと思います。

ビットコインの決済手段としての特徴(メリット)や
税法の取扱い的な話などがジャンルとしては
むしろホームグラウンドになってくるわけですけれど、
その辺りは、資金決済法や消費税法の改正を受けて
私の中でも今現在整理している真っ最中ですので、
それが少しすっきりしたら、改めてこのブログにて
採り上げてみたいと考えているところです。

すいませんが、しばし、お待ちいただければ幸いです。

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相続税の2割加算

2017年04月01日  
吉祥寺(武蔵野市、三鷹市)の税理士事務所、
宮内会計事務所に勤める税理士の卵です。

亡くなられた方がいる場合に
その故人の所有していた財産を
受け継ぐ人に対して課される税金、
相続税の税率は10%~55%。

発生した相続に対しどの税率が適用されるかは
その財産の価額の総額が幾らになるかと
法定相続人の数により変わるものであり、
税額の算出方法については、ごく簡単ですが
2015年5月にこのブログでも説明しました。

この税率を高いと思うか低いと思うかは
人それぞれではありましょうけれども、
相続財産を受け継ぐのが通常の場合は
故人の家族であるということを踏まえて、
遺族の生活が維持できるだけのものが
残るように設定するというのが基本的な
相続税率の考え方になっています。

しかし、故人の財産を受け取るのは必ずしも
生計を一にしていた家族とは限りませんよね。

遺言などによって血縁関係の無い人に対して
財産が移転するようなケースではなくても、
例えば故人の弟一家だったり、甥や姪だったり、
それぞれに既に自分で生計を立てている人が
故人の財産を引き継ぐ場合だってあるわけです。

では、そのような時にも生活の維持を考慮した
税額計算を一律に適用するというのは、
果たして適正な課税と言える事なのでしょうか。

そこで出てくるのが、エントリの表題にもなっている、
いわゆる「相続税の2割加算」と呼ばれる規定です。

国税庁ホームページから説明文を引用すると、
「相続、遺贈や相続時精算課税に係る贈与によって
財産を取得した人が、被相続人の一親等の血族
(代襲相続人となった孫(直系卑属)を含みます。)
及び配偶者以外の人である場合には、
その人の相続税額にその相続税額の2割に相当する
金額が加算され」
るという規定になります。

要は、故人の配偶者、両親、子(養子を含む)以外の者が
財産を取得したならば、算出税額が2割増しになるのです。

なお、この場合の「養子」は、故人の孫や曾孫が
養子縁組を受けて故人の「子」となっている場合は
含まないとされています(ただし、その孫の親が
故人より先に亡くなって、その代襲相続人となっている
場合は2割加算の適用対象外となります)。

もちろん、もともとの税額にもよりますけれども、
「2割」というのはかなり大きい額ですよね。

文章では分かりにくいでしょうから、国税庁HPの
タックスアンサー No.4157 「相続税額の2割加算」
へのリンクを以下に貼っておくことにします。

タックスアンサー No.4157 「相続税額の2割加算」

ここに掲載されている図を見ていただけば、
規定が示している2割加算の範囲が比較的
簡単に理解していただけるのではないでしょうか。

これを回避する為に何らかの対策をどうこうする
というようなものではないのですけれども、
各人の相続税額が計算されるにあたっては
そういう規定もあるのだな、ということだけ、
頭のどこかにとどめておいていただければと思います。

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相続税対策としての養子縁組

2017年02月02日  
吉祥寺(武蔵野市、三鷹市)の税理士事務所、
宮内会計事務所に勤める税理士の卵です。

1月31日に最高裁判所が出した、
相続税の節税目的で行われた被相続人が
長男の子と行った養子縁組についての
有効判決が話題になっていました。

以前にこのブログでも説明したのですが、
相続税の税額を計算するにあたっては
「3,000万円+600万円×法定相続人の人数」
という計算式で算出される基礎控除額が
相続財産の評価額から減額されます。

この「法定相続人」についても2010年10月
このブログで説明をしているわけですけれど、
では、実の子では無い養子は亡くなった人の
相続人となることができるのでしょうか。

結論から言えば、そこに実子との差はありません。

それならば養子縁組を大量に行えば
上記の基礎控除額をどんどん大きくできて、
相続税を払わないこともできるのではないか。

極論を言えば、そういうこともできそうですけれども、
さすがにそのような租税回避行為は認められません。

具体的には、亡くなった被相続人に実子が
いる場合には1人、いなければ2人までしか、
「法定相続人の数」に含めることはできません。


例えば、実子が1人と養子が3人という場合には
「3,000万円+600万円×3=4,800万円」ではなく、
「3,000万円+600万円×1=3,600万円」を
基礎控除額として相続税額が計算されます。

逆に言えば、この枠内での養子縁組であれば
相続税の非課税額がその分増えるわけです。

ここに、しばしば相続税対策として養子縁組が
行われる理由があるのですけれども、
逆に言えば相続人の数が増えるということは、
その相続が例えば法定相続分に従って
財産の分割を行うことになったような場合には
個々の相続人の取り分がその養子の分だけ
減ってしまう、ということにもなります。

今回の裁判はおそらくそれが原因で起きたもので、
被相続人の長女が、長男の子との養子縁組は
相続税の租税回避のみを目的としたものであり、
被相続人には孫と親子関係を創設する
意思はなかったので無効だと主張していました。

最高裁の判決次第ではこれまで行われてきた
相続税対策の養子縁組が否定されることになるので、
その意味でこれはかなり注目された判決なのです。

結果的には長男の主張が通って養子縁組は
有効なものであるとの判決が出たわけで、
同様の相続対策を現に行っている、あるいは
これから行おうとしている人にとっては、
まずは安心できる結果が出たと言えるでしょう。


なお、上記の養子の人数の制限はあくまでも
「法定相続人の数」を考える場合のものであって、
個々の養子について相続人としての権利に
差をつけるというようなものではありません。

実子と3人の養子がいるというケースで
実子の他に相続人となるのが養子の中の
誰か1人だけというわけではないのです。

これは、遺留分の計算においても同様なので、
この点は誤解の無いようにお願いいたします。

養子に関する論点をしてはこの他にも
「相続税の2割加算」の規定等がありますので、
それについてはまた日を改めてこのブログで
簡単に説明させていただきたいと思います。

カテゴリ : 税金・税法
テーマ : 税金 ジャンル : 政治・経済

収入印紙の貼り忘れにご注意を!

2017年01月04日  
吉祥寺(武蔵野市、三鷹市)の税理士事務所、
宮内会計事務所に勤める税理士の卵です。

三が日も終わりましたから、
こちらをお読みの皆様も
そろそろ仕事始めでしょうか。

それはつまり確定申告の季節も
近付いてきたということです。

この時期になると、納税者の申告意識を高める為、
というと聞こえがいいですが、要は脱税をしないよう
脅す意味も込めて、税務調査による摘発のニュースが
幾つかリリースされるというのが毎年のパターンです。

架空の経費計上や売上隠しなどによる脱税行為が
論外であるのは言うまでも無いことですけれど、
適法な会計処理や申告を行っていると思っていても
ひょんなところにうっかりとした見落としがあったりして
結果的にかなりの追徴税額を納付することになる、
というケースもそんなに珍しいことではありません。

その典型の1つが、収入印紙の貼付漏れ。

印紙税法の規定により、一定額以上の領収証や
契約書等には、それぞれ定められた額の
収入印紙を貼付した上で流用ができないように
割り印などを押さなければなりません。

作成した文書が印紙税の課税対象になるかどうかは
その内容により判定されることになりますが、
ちなみに印紙税法に定められた定義は以下の通り。

1. 印紙税法別表第一(課税物件表)に掲げられている20種類の文書により証明されるべき事項(課税事項)が記載されていること
2. 当事者の間において課税時効を証明する目的で作成された文書であること
3. 印紙税法第5条(非課税文書)の規程により印紙税を課税しないこととされている非課税文書でないこと


作成したものが課税文書なのか非課税文書なのか、
前者だとしたら具体的に幾らの印紙を貼付するのか、
そういったことが分からないという場合には税務署や、
当事務所の関与先様であれば各監査担当などに
お気軽にご質問、ご相談をされるのがいいでしょう。

念の為、国税庁の公表している一覧表への
リンクを貼っておくことにいたします。

「印紙税額一覧表」

これを見ただけでは良く分からないという人も
多いのではないかとは思いますけれども、
ひとまずは参考までに、ということで。

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