三鷹駅南口 (武蔵野市、吉祥寺)、とある税理士事務所職員の日常 「はなとゆめ」

「はなとゆめ」

2013年11月15日  
吉祥寺(武蔵野市、三鷹市)の税理士事務所、
宮内会計事務所に勤める税理士の卵です。

「天地明察」そして「光圀伝」に続く、
冲方丁のの時代小説第3弾が
今回紹介する「はなとゆめ」。

江戸時代前期を舞台にした前2作と違い、
本作は平安時代、清少納言をその語り手として
彼女が仕えた中宮定子との主従関係と
宮廷等での日々を描いています。

平安貴族の女性の1人称で綴られているからか、
文体も含め文章から醸し出される印象が
今まで著者が書いてきたどの作品とも異なっていて、
そういう意味で新境地というか、
作風を広げたな、という印象を覚えました。

平安時代の貴族社会が本当のところ
どういうものであったのかが判明しているのかどうか、
正直、研究者でもない私には良く分からないことです。

しかし、本作を読むことで、
「なるほど、こういうことだったのかな」という、
かなり鮮明なイメージを脳裏に描くことができたたのは、
冲方丁の筆致の勝利と言っていいでしょう。

最後まで読了してから振り返って思うのは、
1人称小説にしては、終始語り手である清少納言の視線に
自己を重ねることができなかったということが、
読み始めてしばらくの間は感じていた
とっつきにくさの原因なのかもしれないということ。

それは男女の違いだったり、
平安朝という時代設定だったり、
そういうものにどれだけ入れ込めるかが
問われていることだったのかもしれませんけれど、
ページが進むにつれその語り口にも慣れてくるもので、
そうなってくると、これがかなり魅力的な物語なのです。

本作は私にとり、宮中において感じ愛し尊び
そして己を尽くして仕えた「華」と
そんな生活の中で見た「夢」の世界とを、
清少納言が己の半生を振り返りつつ綴るのを、
読み手として一歩か二歩ほど引いたところから、
まるで書き手がフィクションの物語を朗読しているのを
聞かされているかのように感じ取る
というスタイルの作品だった、と言えるのかも。

装丁もかなり美しく、鮮やかで清潔なイメージと
360ページあまりを一気に読ませる面白さもある、
なかなかの読み応え・読後感の作品でした。

はなとゆめはなとゆめ
(2013/11/07)
冲方 丁
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カテゴリ : 読書
テーマ : 読んだ本の感想等 ジャンル : 小説・文学

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