武蔵野市(三鷹市)吉祥寺、とある税理士事務所職員の日常 減価償却とは(その3)

減価償却とは(その3)

2011年01月07日  
吉祥寺(武蔵野市、三鷹市)の税理士事務所、
宮内会計事務所に勤める税理士の卵です。

(その2)の掲載から随分と間が開いてしまい、
それについては本当に申し訳ないと思っているのですが、
「減価償却について(その3)」をお送りします


これまで2回にわたり
財務会計における「適切な期間損益計算」という考え方を、
そして、営業車両などの有形固定資産の取得代金が
複数年に渡って「減価償却費」として
費用化されるということを説明しました。

今回も引き続き営業車両を例にとって、
話をしていきたいと思います。

さて、上記のように「複数年に渡って費用化される」
と単に言うのは簡単ですが、実際の処理において、
どれだけの期間で費用になるかということは、
では、どのように決められるのでしょうか。


理論的には、その営業車を購入した時点から、
その車を業務に使わなくなるまでの間で費用化するのが、
費用と収益を対応させるという会計の原則から考えて
一番望ましい形です。

ただしこの場合によく考えなければならないのが、
その期間をどの様に算出するのかということ。

営業車は、それを購入し事業の用に供した時点から
収益への貢献を始めています。
ですから、たとえほんのわずかの話だとしても、
その営業車を使い始めればもう、
待ったなしで費用化の処理も始めなければなりません。

会計は(基本的に)1年間ごとに期間損益の計算をして
利益を確定させるものである以上、
その会計年度の末日には、その期にいくらの費用化を行うかが
決められている必要があります。

実際に車を処分する日になってから、
「最終的に○○年間使うこととなったから、
その期間で按分して費用を計上していこう」というように、
会計年度を遡って経理をすることは、
認められていません。

必然的な流れとして、事業者は、
営業車を購入した時点で
その車両の使用可能期間(「耐用年数」といいます)を
見積もらなければなりません。

この見積もりが合理的で適正なものになっているかどうか。
それが、ここで大きな問題になります。

それぞれの事業者がそれぞれ任意に耐用年数を定め
「減価償却費」の計算・計上を行う場合には、
そこに恣意性が介在して利益調整・税金逃れの
材料となってしまう可能性があるからです。

それを防ぐ為に税法では、
資産の種類に応じた耐用年数を一律で定めています。
例えば今回の例のような営業車であれば、
新車で6年というように規定されており、
税法上では新車の営業車を買った事業者は誰でも
この法定耐用年数を用いて
「減価償却」を行うこととなっています。


さて、実際に法定耐用年数を使って
その年度の減価償却費を算出する計算方法については
数字の羅列をしてもむしろ混乱するだけの気もしますから、
申し訳ありませんが今回は割愛させていただきます。
いずれ機会があれば、その辺りを詳しく
説明させていただくこともあるかもしれませんけれども。

一般論として、有形固定資産については
「適正な期間損益計算」を行なう為に
法律で定められた期間を使って減価償却費を計算して、
その取得費用を複数年にわたって分散し、
利益に対応させる処理をするということ。

そういう処理を行なう目的は、
外部の利益関係者への情報開示と、
経営者が経営方針などに関する意思決定を行なう際の
判断材料にする為であること。

この2点をご理解いただければ、
ここまで3回に分けて説明してきた
減価償却費に関する基本的な話については、
とりあえずOKです。


ちなみに、ですが、
参考になればいいかなという程度で、
税法などのちょっと専門的な話も
そんなに遠くないところでご説明したいと
私としては思っているのですが、
これから仕事も忙しい時期になりますので、
いつに、とお約束することは、ちょっとまだできません。

申し訳ありませんが、
ご了承ください。

(その2)を読む< >(その1)に戻る

カテゴリ : 会計・経理
テーマ : 日記 ジャンル : 日記

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