「エデン」
2010年04月03日
武蔵野市吉祥寺の税理士事務所、
宮内会計事務所に勤める税理士の卵です。
わざわざそれ専用のカテゴリを作って、
主なレース毎に結果を書いていることからもお分かりでしょうが、
私は自転車ロードレースというスポーツが好きです。
今回紹介するのは、
その自転車ロードレースを題材にした小説、
近藤史恵さんの『エデン』(新潮社)。
自転車ロードレースというスポーツ、
私が大学生の頃までは、もの凄くマイナーな競技で、
友人知人に私が同競技をどれだけ好きか語っても、
ほとんどの人が存在すら知りませんでした。
ですが、最近は、
そんな様相がすっかり変わっています。
ロードレーサータイプの自転車に乗るのは、
自転車好きに限らず1つのブームになっていて、
道を歩いていても、
ごく普通に、
しばしば見かけることができます。
また、自転車ロードレースを題材にしたマンガが、
様々な雑誌に同時に連載されるなど、
嘘のような夢のような現状は、やはり非常に嬉しいことです。
そんな自転車ロードレースの年間スケジュールの中で、
規模も注目度も最大のレースといえば、
やはり毎年7月に行なわれるフランス1周レース、
ツール・ド・フランス。
昨年は日本人が2名出走して、
しかも両名ともが、日本人として初めて3週間のレースを、
見事に完走したということが一般ニュースでも報じられましたから、
ご存知の人も、比較的多いのではないでしょうか。
本作『エデン』が題材にしているのは、
そのツール・ド・フランスです。
この大舞台にアシスト選手として出走する日本人選手チカ。
彼が所属するチームはスポンサーの撤退により、
解散の危機に直面することになってしまい……
という導入から始まる物語は、
現在この競技において最大の問題となっている、
ドーピングトラブルを絡めつつ進んで行きます。
その記述内容に若干首をかしげるところが、
無かったわけではないのですが、
凄く面白かったです。
読んでいてぐいぐいと引き込まれる感じで、
1時間半ほどで一気読みしてしまいました。
自転車ロードレースを知らない人でも、
充分以上に楽しめる内容であることは、
まず間違いないと思います。
というのも、実は本作には前作として、
1月末に文庫化された『サクリファイス』という作品があって、
そちらを読んだことで初めてこの競技の存在を知り、
そしてそれ以降、
自転車ロードレースの魅力にハマって行ったという人を、
複数知っているからです。
なお、『エデン』は単体でも楽しめるような内容だとは思いますが、
途中で出てくる登場人物と主人公の関係や、
主人公が本場ヨーロッパに渡ることになった際の、
とある事件のことなど、
やはり『サクリファイス』を読んでから『エデン』にとりかかる、
というようにした方が、より一層、面白く読めます。
ちょうど文庫化されてお求めやすくなったことでもありますしね。
宮内会計事務所に勤める税理士の卵です。
わざわざそれ専用のカテゴリを作って、
主なレース毎に結果を書いていることからもお分かりでしょうが、
私は自転車ロードレースというスポーツが好きです。
今回紹介するのは、
その自転車ロードレースを題材にした小説、
近藤史恵さんの『エデン』(新潮社)。
![]() | エデン (2010/03) 近藤 史恵 商品詳細を見る |
自転車ロードレースというスポーツ、
私が大学生の頃までは、もの凄くマイナーな競技で、
友人知人に私が同競技をどれだけ好きか語っても、
ほとんどの人が存在すら知りませんでした。
ですが、最近は、
そんな様相がすっかり変わっています。
ロードレーサータイプの自転車に乗るのは、
自転車好きに限らず1つのブームになっていて、
道を歩いていても、
ごく普通に、
しばしば見かけることができます。
また、自転車ロードレースを題材にしたマンガが、
様々な雑誌に同時に連載されるなど、
嘘のような夢のような現状は、やはり非常に嬉しいことです。
そんな自転車ロードレースの年間スケジュールの中で、
規模も注目度も最大のレースといえば、
やはり毎年7月に行なわれるフランス1周レース、
ツール・ド・フランス。
昨年は日本人が2名出走して、
しかも両名ともが、日本人として初めて3週間のレースを、
見事に完走したということが一般ニュースでも報じられましたから、
ご存知の人も、比較的多いのではないでしょうか。
本作『エデン』が題材にしているのは、
そのツール・ド・フランスです。
この大舞台にアシスト選手として出走する日本人選手チカ。
彼が所属するチームはスポンサーの撤退により、
解散の危機に直面することになってしまい……
という導入から始まる物語は、
現在この競技において最大の問題となっている、
ドーピングトラブルを絡めつつ進んで行きます。
その記述内容に若干首をかしげるところが、
無かったわけではないのですが、
凄く面白かったです。
読んでいてぐいぐいと引き込まれる感じで、
1時間半ほどで一気読みしてしまいました。
自転車ロードレースを知らない人でも、
充分以上に楽しめる内容であることは、
まず間違いないと思います。
というのも、実は本作には前作として、
1月末に文庫化された『サクリファイス』という作品があって、
そちらを読んだことで初めてこの競技の存在を知り、
そしてそれ以降、
自転車ロードレースの魅力にハマって行ったという人を、
複数知っているからです。
![]() | サクリファイス (2010/01/28) 近藤 史恵 商品詳細を見る |
なお、『エデン』は単体でも楽しめるような内容だとは思いますが、
途中で出てくる登場人物と主人公の関係や、
主人公が本場ヨーロッパに渡ることになった際の、
とある事件のことなど、
やはり『サクリファイス』を読んでから『エデン』にとりかかる、
というようにした方が、より一層、面白く読めます。
ちょうど文庫化されてお求めやすくなったことでもありますしね。